馬鹿English

このブログでは、英語が苦手という人でも、受験で必ず役に立つ、押さえておきたい内容を網羅します。

センター試験英語(筆記) 平成29年度 第2問A 解説

 

 

 

ブログをお読みのみなさま!

こんばんは。

 

今回は、普段の講義記事とは違う方式で、センター試験の過去問を解説していきたいと思います。

 

他の講義記事もぜひご覧になっていただきたいので、ぜひとも読者になってください。

また、私が受験生時代に利用し、非常に役に立ったという参考書についても、随時紹介しますので、ぜひご覧になってください。

 

 

 

それでは、早速、平成29年度のセンター英語の第2問のA(文法問題)を解説していきたいと思います。

 

今回は、文法問題をどのような順序で考えるべきか、その順序に沿って解説しておりますので、ぜひ最後までお読みください。

 

目次

 

 

1.問題

第2問 次の問い(A〜C)に答えよ。配点44点

A

問1

Today, in science class, I learned that salt water doesn't freeze (          ) 0℃.

 

① at  ② in  ③ on  ④ with

 

問2

Many experts think that we need to create more job opportunities for (          ).

 

① a young  ② the young  ③ young  ④ younger

 

問3

The leaves in my neighborhood have recently (          ) yellow.

 

① come  ② developed  ③ led  ④ turned

 

問4

I think eating at home is often (          ) more economical than eating at a restaurant.

 

① far  ② high  ③ too  ④ very

 

問5

(          ) as the leading actor in the film, Ramesh soon became a star.

 

① Choosing  ② Having been chosen  ③ Having chosen  ④ To choose

 

問6

Please give me (          ) information you get as soon as possible.

 

① as if  ② even if  ③ whatever  ④ whenever

 

問7

The typhoon suddenly became weaker, (          ) was good news for the village.

 

① it  ② that  ③ what  ④ which

 

問8

He (    A    ) his umbrella (    B    ) in the door by accident when he boarded the rush hour train.

 

① A:got B:caught    ② A:got B:to catch

③ A:made B:caught   ④ A:made B:to catch

 

問9

(    A    ) in this class is as kind (    B    ) Abbie. She always helps people who are in trouble.

 

① A:Anybody B:as    ② A:Anybody B:than

③ A:Nobody B:as     ④ A:Nobody B:than

 

問10

Angelina (    A    ) me whether I (    B    ) enjoyed the festival last Saturday.

 

① A:asked B:had     ② A:asked B:have

③ A:said to B:had      ④ A:said to B:have

 

 

 

 2.解説

問題は以上です。

では、早速1問ずつ解説していきたいと思います。

 

 

問1 答え ①

この問題は、前置詞の使い方(イメージ)を問う問題です。

 

さらっとこの問題を和訳すると、

「今日、理科の授業で、食塩水は0℃では凍らないということを習った。」

 

こんな感じです。

 

つまり、この文章の主語の人物は、

「0℃」になったという時点で水が凍り始めない。

ということを習った。

らしいです。

 

したがって、空欄には、点を表す前置詞を入れればいいことになります。

 

さて、順番に選択肢を見ていきましょう。

まずは、①番の at 。

早速ですが、これが答えです。

 

at は、前置詞として使われる場合には、基本的に「点」を表します。

ちなみに、この「点」というのは、時間的な点でもいいですし、場所的な点でもなんでもOKです。

 

例えば、 at school (場所的点)や at 10 p.m. (時間的点)などと使います。

 

もちろん、 be good at 〜 のように、あまり「点」ぽくない場合もありますが、そのような場合は、熟語として覚えてしまってください。

 

簡単な前置詞の知識は、英作文の問題でも必要な知識になってきますので、ぜひマスターしてください。

 

他の前置詞についても簡単に紹介します。

②の in ですが、これは、基本的には場所や時間の「内部」という意味を表します。

例えば、in the theater (場所的内部)や、 in 1991 (時間的内部)などといったような形で使われます。

 

③の on には、皆さんおなじみの、on the table というような使い方があります。

これは、接触を表します。つまり、机に触れている状態を on the table というように表すのです。

 

これとは別に、時間的な意味で on が使われることがあります。

この場合、 at < on < in だと考えてください。

 

つまり、at だと「10時」などの時点を表すときに使い、 in だと「1991年」などの長い時間を表すときに使うのに対し、 on の場合には、 on Friday (「金曜日」)というように長すぎもせず短すぎもしない時間を表すときに使います。

 

ちなみに、④の with は、イメージ通りだと思いますが、「同伴」、つまり、一緒にいる(ある)という意味を表します。

 

問2 答え ②

この問題では、基本に忠実に解くことが最も重要なポイントです。

 

まず、各選択肢に共通して登場する単語は、 'young' ですね。

この young は形容詞ですから、通常は前置詞 for の後にくることはありえません。

 

前置詞の後ろは、名詞です。

なぜならば、名詞の前に来るものを前置詞と読んでいるからです。

 

そうだとすれば、残りは、① a young か、② the young ということになります。

 

ここで、少し知識が必要になります。

実は、「the 形容詞」で、the young(若者)や the elderly(お年寄り)といった意味で使われることがよくあります。

 

the には、このように、「〜全体」というような意味を表すことがありますので、注意してください。

逆に、a / an は、不定冠詞ですので、意味としては、「ある1つの」といった意味になります。

 

実は①の a が不定冠詞だということを理解していれば、①を消去して解くことも可能だということです。

 

この問題のように、消去法で解ける場合には、消去法で解いた方が、センターでは速く解ける場合が多いですし、間違いなく確実性は上がります。

 

ちなみに、和訳すると、

「多くの専門家が、自分たちが若者たちのために働く機会を作ってあげる必要があると考えている。」

 

というような感じになります。

 

問3 答え ④

この問題は、空欄があっても和訳するのが簡単そうなので、まず和訳してみます。

 

「近所の(木の)葉っぱが最近黄色に変わった。」

 

このような意味になりそうです。

したがって、「〜色に変わる」という意味を表す動詞を探せばいいです。

 

そうすると、まず② developed 「進化した」は意味的に簡単に消えます。

 

次に、①の come ですが、これは、 come to 不定詞 で、「…するようになる」という意味になりますが、yellow は形容詞ですし、そもそも to がないので、これも消えます。

 

そして、③ led ですが、これも、 led to 〜で、「その結果〜になる。」という意味がありますが、これは、主語と「〜」の部分に因果関係がある場合にしか使えません。

そして、そもそも to がないのでダメです。

 

ということで

答えは④の turned となります。

 

ちなみに、 turn は「〜に変わる」という意味で使う場合には、基本的には turn into 〜 というように使うのですが、「〜色に変わる」という場合だけは、turn 色 というように使います。

 

問4 答え ①

この問題では、比較級の強調という文法が問われています。

 

これは、知識勝負なので、覚えてください。

 

比較級の強調表現で使えるもの

muchfarstillevenby far、a lot、lots、a great deal、a good deal

などです。

 

ついでに最上級の強調表現で使えるものも覚えておきましょう。

by farmuchfarvery

などです。

very の場合のみ、 「the very 最上級(+名詞)」という語順で使われるので覚えてください。

 

和訳するとこうなります。

「家で食べる方が、レストランで食べる(外食する)よりもずっと経済的だ(安い)とよく思います。」

 

問5 答え ②

この問題では、分詞構文が問われています。

 

まず、この問題がなぜ分詞構文に関する問題だということが分かるのかというと、選択肢のほとんどが、ing形、つまり現在分詞の形になっているからです。

 

センター試験では、分詞構文を問う問題の場合、必ずと言っていいほど選択肢がほとんど分詞(現在分詞または過去分詞(たまに形容詞))になっています。

 

この英文の場合には、コンマより前が従属節、コンマよりあとが主節になっています。

ですから、分詞構文において、従属節の分詞の前に主語があるような独立分詞構文ではない場合には、原則として、主節の主語が従属節の主語になります。

 

したがって、そのように考えた場合、

本文を和訳するとすれば、

 

「その映画の主演に選ばれると、ラメッシュ(人名)はすぐにスターになった。」

 

よって、「選ばれる」という受け身になっていないものはまず消去されます。

 

したがって、①と③は能動態なので、消去されます。

ちなみに、④は不定詞の形になっていますが、これも能動態の形なので簡単に消去できます。

 

よって、答えは②となるわけです。

 

問6 答え ③

 

まず、この問題では、give me (          ) 〜 という形になっています。

 

動詞 give は、give 人+物で「人に物をあげる」という意味になります。

 

逆に、give 単体で使うと、「〜をあげる」という意味になるので、

give 人 だけでは、「人をあげる」という意味になってしまい、これでは意味的におかしな文章となってしまいます。

 

したがって、この問題では、give me の直後には、「物」にあたる何かがくると考えるべきです。

 

そう考えると、give me の後ろには、名詞がこなければならないので、接続詞である①と②は答えにはなりえません。

 

なので、答えになりそうなのは、③か④ということになります。

そして、③ whatever と④ whenever は、複合関係詞と呼ばれるものですので、複合関係詞の用法を説明します。

 

whatever は、複合関係詞の中でも、複合関係代名詞と呼ばれるもので、この関係詞は関係詞節全体で名詞節となることができます。

 

意味は、「〜ならなんでも」という意味になります。

また、直後の名詞を修飾して、形容詞的に用いることもできます

 

それに対し、

whenever は、複合関係詞の中でも、複合関係副詞と呼ばれるもので、この関係詞は関係詞節全体で副詞節となることができます。

 

意味は、「〜するときならいつでも」という意味になります。

つまり、時を表す副詞節と言うやつですね。

 

以上から、答えは、名詞節となることのできる③ということになります。

 

和訳は、

「あなたが得た情報をできる限り早く私に教えてください。」

 

となります。

 

問7 答え ④

本問では、まず文章と文章のつながりに注目します。

 

そうすると、まず後半の文章には主語がないことがわかります。

したがって、主語として①の it 、あるいは②〜④の関係代名詞が入り非制限用法となることが考えられます。

 

まず、① it を入れようと考えた場合、

文と文がただ並べられているかのような文構造になってしまいます。

 

このように、文と文をコンマでつなぐ場合には、接続詞が必要になるというルールがあります。

したがって、①を選ぶ場合、接続詞が必要になるので、これは消去されます。

 

だとすれば、関係代名詞の非制限用法になるということがわかります。

 

関係代名詞は、関係詞節で説明しているもの(先行詞)によって、who、which、that、とが使い分けられますので、まずは先行詞が何なのかを明らかにする必要があります。

 

ここで、that は非制限用法には使わないというルールがあるということを押さえておいてください。

これはセンターでも頻出事項です。

 

したがって、②の that は消えます。

そうすると、あとは、先行詞が人なのか物(事)なのかを判断します。

 

本問を訳せる範囲で訳すと、

「台風が突然勢力を弱めた、(          )は村にとっては良い知らせとなった。」

 

つまり、関係代名詞節は、前の文章全体を説明しているということになります。

関係代名詞は、文章を先行詞にとることも出来ます。

 

本問では、「台風が突然勢力を弱めた 」というが先行詞になっていますので、答えは、④のwhichということになります。

 

本問を和訳すると、

「台風が突然勢力を弱めた。そのことが村にとっては良いニュースとなった。」

 

関係代名詞の非制限用法の場合には、こんな感じで2文にして文章を分けると和訳しやすくなります。

 

問8 答え ①

この問題は、単純に動詞の語法の問題です。

なので、これは知識が問われる問題です。

 

つまり、選択肢のうち、こんな使い方はない!ってものから順に消していきます。

 

それでは、①から順に見ていきましょう。

 

まず、①はA:got、B:caught です。

get という動詞には、get O 過去分詞 という使い方があります。

 

get O 過去分詞 は3つの意味があるので、これも覚えてください。

 

⑴使役「Oを…してもらう」

⑵受身・被害「Oを…される」

⑶完了「(自分が)Oを…してしまう」

 

本問の場合、「傘をドアに挟まれる 」という意味で⑵の受身の用法が使えます。

なので、答えは①です。

 

次に、②です。

②はA:got、B:to catch です。

get という動詞には、get O 過去分詞 とは別に、get O to 不定詞 という用法があります。

これは、get が使役動詞的な意味になり、「Oに…してもらう」という意味になります。

 

本問では、意味が通じないので選べません。

 

次に、③です。

③は、A:made、B:caught です。

make は、使役動詞といって、make O do という風に使う用法があります。

この場合、「Oに…させる」という意味があります。

 

また、make O 過去分詞 という形もありますが、これは慣用的な表現の場合にしか使われません。

この慣用的な表現は和訳問題などでは頻出事項なので、覚えておくといいでしょう。

 

⑴make oneself understood「自分の言いたいことをわかってもらう」

⑵make oneself heard「自分の声を相手に伝える」

⑶make O known「Oのことを相手に知らしめる」

 

この3つがよく出る慣用表現になります。

make O 過去分詞 は、伝えたいことを伝えるという意味の場合に多く使われるということを覚えておきましょう。

 

ちなみに、④は、A:made、B:to catch となっていますが、make は使役動詞なので、make O to 不定詞 という使い方はできないので、これはそもそも存在しない表現ということになります。

 

この問題を和訳すると、

「彼は、満員電車に乗り込む時に、偶然傘を扉に挟まれてしまった。」

 

というようになります。

 

問9 答え ③

この問題では、比較級を使った最上級表現を問われています。

 

まず、この問題で注目すべきポイントは、

問題文の中の、as kind の部分です。

 

少なくとも、as kind than という表現はありませんから、B:than となっている②と④はすぐに消えることになります。

 

すると、正解は①か③です。

 

そこで、as 原級 as を使った最上級表現を理解しましょう。

 

原級を用いた最上級表現は、nobody を主語において、

Nobody is as 原級 as 〜 と表現することによって、

「〜より…な人は誰もいない」ということを表します。

 

また、Any〜を主語に置き as 原級 as で最上級を表す表現はありませんので注意してください。

 

それでは、和訳します。

「アビーはこのクラスで一番親切です。彼女はいつも困っている人を助けています。」

 

問10 答え ①

この問題は、askとsayの用法と、時制が問われている問題です。

 

まずこのaskやsayの用法なのですが、非常に難しいです。

何が難しいのかというと、

自動詞なのか他動詞なのかという区別と、何を目的語にとることができるのかという区別です。

 

まずは say の用法からいきます。

say は、基本的には他動詞です。

 

したがって、say that節 あるいは say wh-節 という使い方をすることもできます。

ちなみに、say は、that節 あるいは wh-節 などが目的語にとられることが多いです。

 

ただし、 say は例外的に、人を目的語にとることはできません。

この点は特に問われることが多いです。

 

もし、「人に何かを言う」という場合には、say that節 / wh-節 to 人 という風に書けば良いということになりそうです。

 

しかし、that節 / wh-節 は文章ですから、sayよりあとが長くなってしまい、最後の to 人 の部分が、say を修飾しているのか、that節 / wh-節 の中身なのか、よくわからなくなってしまいます。

 

したがって、「人に何か言う」という場合には、say to 人 that 節 / wh-節 というようにして、to 人 を先に書くようにします。

 

次に、askの用法についてですが、

こちらは特に難しいこともないです。

 

ask は、

ask 人 wh-節 とすることで、「人に…かどうか尋ねる」という意味になります。

 

他の用法としては、

ask 人 to 不定詞 「人に…するように頼む」

や、

ask 人 a favor 「人にお願いをする」

があります。

 

このほか受験英語で問われることはまずありませんので、これぐらいを押さえておいてください。

 

ところで、say の意味は、単純に、「「that節 / wh-節」だと言う」という意味しかないのに対して、ask は、「「wh-節」かどうか尋ねる」という意味になりますから、本問では ask を使っている①か②が正解となります。

 

次に、動詞 have を現在形で使うか過去形で使うかが問題となっています。

 

これには一定のルールがあり、

時を表す副詞節や条件を表す副詞節の場合には、その節内の時制は現在形を用いるというルールがあります。

そうではない名詞節などの場合には、時制は主節の時制に従います。

 

本問では、whetherの節は、ask の目的語になっていますので、名詞節ということになります。

そうすると、現在形にはなりません。

 

また、「先週の土曜日」という主節よりも前の段階のことをwhether 節の中で表しています。

主節の時制が過去形の場合、

それよりも以前のことを同一の文章で表す場合には、過去完了形を使います。

 

これがいわゆる過去完了形の「大過去」という用法です。

大過去用法も受験では頻出ですので押さえておきましょう。

 

以上から、答えは①となります。

 

和訳は、

「アンジェリーナは、私が先週の土曜日の祭りを楽しんだかどうかを聞いてきた。」

 

となります。

 

 

3.おわりに

今回は以上で解説はおしまいです。

 

非常に長くなってしまいましたが、最後まで諦めずに読んでくださった読者の皆様、ありがとうございました。

 

今後の講義もぜひお読みになってください。