第9講 助動詞③ 動詞とくっついてとても重要な助動詞、押さえるべきポイントを徹底解説!!
目次
1.はじめに
馬鹿Englishをお読みの皆さん、こんにちは。
もう11月に入り、非常に寒くなってきました。
パソコンで文字を打つ手も、かじかんで、手が言うことをきかずに、入力するのが非常に難しくなってきました。
センター試験は1月、私立の入試、国公立の2次の前期日程も2月なので、もうだんだんと受験のシーズンへと突入しつつあると、そんな感じですね。
私も自分の受験生時代を思い出してそんな感覚を思い出しています。
これからは、勉強をしっかりすることも非常に重要ですが、何より体調をしっかり管理することが最も重要になってきます。
体調が万全でなければ頭が働かないので、数学や理科の勉強をする際には万全の体調のときに勉強するようにしましょう。
前回までは、「可能」「許可」「義務」「必要」を表す助動詞についての講義を行ってきました。
しっかりと復習はできていますか?
今回は、助動詞の続きで、
「可能性」「推量」を表す助動詞について紹介していきます。
助動詞の中ではこの「可能性」「推量」の助動詞が最も重要になってきますので、今回はしっかりと頭に入れておきましょう。
また、前回までの内容がまだ曖昧だという人は、前回までの助動詞の講義も復習されるといいでしょう。
それでは早速説明を始めたいと思います。
2.「可能性」「推量」を表す助動詞について
⑴ can・could
まずは、可能性を表す助動詞の代表として、
canやcouldがあります。
まず、この英文を見てください。
Anybody can make mistakes.
「誰にでも失敗はありうる。」
この英文を見て、
「誰でも失敗することができる。」と考えた人も多いでしょう。
初めて見る人なら、確実にこのように考えるでしょう。
しかし、canには、「可能」「許可」の意味だけでなく、「可能性」という意味もあります。
古文の助動詞にも「る」「らる」が「受け身」「可能」「尊敬」などの意味を持つように英語にも一つの助動詞で幾つかの意味を持つものがあります。
canがその典型例です。
このように「可能性」の意味でcanが用いられる場合は、「〜ということがありうる」という意味になります。
なので、細かく言えば、「可能性は低いがゼロではない」ぐらいのニュアンスです。
ただし、このような意味でcanが用いられることはあまりありませんので、canには「可能性」を表す用法もあるということを一応頭に入れておいてください。
それでは次の例文を見てください。
A professional could make mistakes.
「プロでも失敗することはありうる。」
この場合、先ほどのcanと同じように、
couldも「可能性」を表すという用法があります。
この場合、確実にcouldはcanの過去形としての意味を表しているのではないことがわかりますね。
したがって、canとcouldは必ずしも現在形と過去形の関係にあるわけではないので注意しましょう。
ちなみに、「可能性」を表す場合のcouldは、canに比べてさらに可能性の低い場合を表します。
なので、「可能」を表す時の現在形と過去形の関係ではなく、「許可」を表す場合に、canの強い「許可」に比べてcouldが弱い「許可」を表すという場合の関係に似ています。
couldは多くの学校ではcanの過去形として説明されますが、
そのように覚えていては確実に受験英語で登場する助動詞を全て理解することはできません。
canとcouldはただ単に関係がある助動詞だというぐらいの認識で捉えるようにしましょう。
もちろん、この用法の場合には、疑問文で用いた場合には、
「ありうるだろうか?」という疑問を表すことができます。
⑵ may・might
次に説明するのは、mayとmight です。
may・mightは非常に簡単で、ともに「〜かもしれない」という意味を表します。
こちらも、mayに比べてmightはさらに可能性の低いことを表します。
この英文を見てください。
It may rains tomorrow.
「明日は雨が降るかもしれない。」
このように、mayは未来のことを表す時にも使えます。
しかし、このように見てみると、mayとcanの違いは、「〜かもしれない」と「〜はありうる」という訳になるというだけで実際上の違いはよくわからないと思います。
私も受験生の時に初めてmayを見た時には、正直canとの違いがどこにあるのかよくわかりませんでした。
このmayとcanとの違いですが、
canは「ありうる」ということで、基本的に「ある」ということを前提にして話をする場合に使い、
mayは「あるかもしれないけどないかもしれない」という場合に使います。
つまり、may・mightは、can・couldに比べてさらに「自信のない」時に使います。
⑶ will・would
次に紹介するのは、will・wouldです。
この例文を見てください。
It will be rainy tomorrow.
「明日は雨が降るだろう。」
この場合、willは、「〜だろう」という意味を表します。
ここまでくると、もはや「可能性」とは言えず、
willは「推測」を表す助動詞だと言われます。
willはcanやmayに比べても、話し手がかなり自信を持って予想をしている時に使う助動詞です。
ちなみに、もうさっきまでの話からも想像がつくと思いますが、
wouldはwillよりは弱い意味の「推測」を表す助動詞です。
⑷ must・can't
次に紹介するのは、mustとcanです。
この英文を見てください。
He must be Kenji's brother.
「彼はケンジの弟に違いない。」
このように使います。
したがって、mustには、「〜に違いない」という、今まで見てきた助動詞とはレベルの違うぐらい、話し手が「確信」しているという強い意味があります。
しかし、このmustには注意が必要です。
この例文を見てください。
He can't be tired.
「彼が疲れているはずがない。」
このように、最も確信している場合の否定は、
must notではなくて、can'tを使って表します。
「〜に違いない」というmustの否定である「〜なはずがない」という意味を表す場合には、can'tを使うことに注意しましょう。
また、can'tの意味が「〜ではないだろう」という意味ではないことにも同時に注意しましょう。
⑸ should・ought to
今回最後に説明するのが、should・ought toです。
この例文を見てください。
Nancy should be in Tokyo now.
「ナンシーは今東京にいるはずだ。」
このようにshouldを使う場合には、
shouldは「〜はずだ」とういように、かなり強い推量を表します。
ought toもほぼ同じ意味を表します。
shouldの訳語としては、
「〜はずだ」だけ覚えておけば大丈夫です。
3.ここまでの助動詞のまとめ
ここまで結構多くの助動詞を紹介してきましたが、
同じ助動詞がいくつかの意味を持っている場合が多く、結構意味を覚えるのが大変だったと思います。
なので、ここで一度整理してまとめてみます。
各助動詞について簡単に意味をまとめておいたので、復習の際にぜひ参考にしてください。
可能系 許可・義務系 推量系
① can: 「〜できる」 「〜してもよい」 「〜ありうる」
② can't:「〜できない」 「〜してはいけない」 「〜はずがない」
③ may: 「〜してもよい」 「〜かもしれない」
④ may not: 「〜してはいけない」(不許可)
⑤ must / have to: 「〜しなくてはいけない」 「〜に違いない」
⑥ mustn't: 「〜してはいけない」(禁止)
⑦ don't have to: 「〜しなくてもよい」
⑧ should / ought to: 「〜すべきだ」 「〜はずだ」
⑨ will: 「多分〜だろう」
以上のようにまとめてみました。
非常にわかりにくいと思いますので、上の表を何度も確認しながら復習していってください。
4.まとめ
今回はおそらく助動詞の中でも最も難しく、受験英語でも最も出題されやすい内容について説明しました。
きっと推量の助動詞については、
今後数々の英文を読むことがあると思いますが、これを知らないと絶対に読むことができないほど重要な事項です。
今回で最も重要な事項は説明してしまいましたので、
できるだけ早めに復習していただくようにお願いいたします。
次回は、残った助動詞について一気に紹介してしまおうと思っていますので、よろしくお願いします。
それでは、最後まで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。